地理が好き

今日仕事で地理を教えた。
やっぱ地理大好き。
限られたデータから得られる推論を、有機的に組み合わせて答えを導くところが何とも快感。
そのうえ、歴史などの他の分野にも密接に絡んでいて、面白い。
凄く「教え甲斐」のある科目のように思う。




たとえば、中学地理でアメリカの(春冬)小麦・トウモロコシ・綿花地帯をあてさせる問題。
たまたま間違っていたから教えたのだけれど、色々なアプローチの仕方がある。
地図中に A,B,C 三つの斜線部があり、

A: 小麦
B: トウモロコシ
C: 綿花

が正解で、どう攻めていこうと考えた結果、一番やりやすい綿花から。
…関係ないけど地図を載せたいのに、適切な図が見つからない…
なんかくやしいな。


で。
C の斜線部はサンベルトに沿っている。
つまり、アメリカ南部だ。
サンベルトに関する問題は正解していたから、これを使おう。


まずは一見関係ないように思える南北戦争の話へ。
なぜ南北戦争が起こったか。
この辺は一度前に説明したんだけど、もう一度。
綿花を摘み取る人手として南部には多くの黒人奴隷がいた。
南部の綿花農家にとって彼らは欠かすことの出来ない財産だ。
しかし北部の人々にはそれが理解出来ず解放を訴え、結果として戦争が起こる。
厳密にはもうちょい突いた方が良いんだろうけど、今の段階はこの程度に留めておこう。

そんなふうに考えを巡らせると、南部にしかないCは綿花が妥当だ。


残るは A と B。
A の小麦は北よりと南よりの二つに分かれている。(春小麦と冬小麦)
これは何を意味するのか。
カナダとの国境に接している北の方が温度が低いことは自明。
トウモロコシ・小麦、いずれの作物も生育適温が低い作物ではないことは中学生なら自明の事柄だ。
ということは南の方がよりよい条件でかつ早期に収穫出来る…
この辺まで言うと A=小麦 が出てくる。
春小麦冬小麦についてはいろいろ面白いことがあるけれど、これぐらい分かってりゃ中学じゃ完璧。

で、残りはトウモロコシ、と。




ということで、こんだけ有機的に考えさせたから次は間違えないでいてくれると…イイナ…(希望)