ガンダムSEED

機動戦士ガンダムSEED 1
バンダイビジュアル (2003-03-28)
売り上げランキング: 21973

プレゼントと称して、どう考えても処分するに困ったからこっちにまわしてきたんとちゃうんかというにおいのするDVD-Rを、先日ありがたくも大量にいただきました。
ここは即ゴミ箱にと思った背中に「感想文ね」の非情の声。
さすがに全部は見ずに半分ぐらい軽く捨てましたが(サクっとね)、ガンダム見つけたので、なかなか寝られないときにみてるんですよ。



ガンダムSEED、はんぶんぐらい(34話)まできたけど、これ、おもしろいよ。
腐女子にうけまくるキャラという色眼鏡で見てましたが、そういう話じゃないね。
ていうか、良くこんなストーリーでそういう妄想ができるのかとおじさんは怒りに震えざるを得ない。
友達同士で殺し合いする少年の葛藤とか、平和に関しての理念と行動のバランスとか、そういうお話ですよ。
みててつらいというか切ないというか。


なんつーかね、ぼーいずびーあんびしゃす的な、そんなものが見える。
あと、どうも日本の特殊性というか、滑稽さを意識したつくりというか。



あと、うぜーキャラがいないという。
中盤までクソむかつく女がいたんですが、中盤で好きになっちゃった。
一時の貶めるべくして主人公にべたつくさまは、なかなかにすごかった。

規律に重きを置く副艦長は冷徹な印象だけれど、組織を成立せしめているのはこの手の人の存在なんですよね。
復讐に燃えすぎて若干引くやつは、友達の葛藤あざ笑うやなやつかと思いきや、根っこで実はつながってるぜ俺たちみたいな。

ファーストインプレッション悪いやつが、ストーリー進むにつれ掘り下げられて、好感を抱かされるという、見ている側としては悔しいシナリオです。
ちなみにファーストインプレッションいいやつは次々死ぬという・・・!
ものすごいいいやつで仲間思いのピアノ大好き少年が、仲間かばって死んじゃったのは割とキました。
たとえ声が若干おばちゃんくさくても、私は君を忘れない。(BGM: 君を忘れない by 菊田裕樹)


あ、でもね、中盤まではびっくりするぐらい詰まんないので要注意。






戦争するやつはおばかだけれど、実際世界じゃ日常茶飯事ですよね。
悲しいことに。
幼いほど従順で扱いやすい兵力として、アニメよりもっとちっちゃい子が銃持ったり、ナイフで刺したり。

カナダはフセイン政権のウラン買っちゃったね。
安かったんだろね。
売ったのは現政権で、こっち側。
そういう目で見るなという方が難しい。


結局はカネなのか。
そんなにカネって大事なんだろうか。
もともと、手段であり媒体だったものが、どんどん変貌している。
現代で戦争おきると、必ずその裏には金儲け。
真っ黒な取引を正義のための、あるいは安全保障のための戦争という大義名分で覆い隠し、グレーにするため、情報戦がなされる。
その段階が理性的に行われていればまだいいほうで、最近はよりいっそう思考と段階が短絡化してきているように見える。
経済的に採掘可能な化石資源も限られているし、この流れはなんらかの包括的な意思表示がなされなければ、止まることはない。
水の低きに就くが如し、人もまた然り、なのか。
そうじゃない知恵を生み出せるからヒトなんじゃないの。
個人的には、その低きに流れている感じが、率直に気持ち悪い。
嫌悪。
せっかくこうして生きて、考えられるのに。
フラガさんは、「できることをやれ!」っていってました!!(告げ口口調で)
あ、アニメ脳ですか、そうですか。



ワタシの手元にあるこのカネは、果たしてどれだけの血を吸いこんでいるのか。
それを知る術はないし、知らないほうが幸せかもしれないが、その認識は現実と乖離している。
やっぱりこの現状は未来永劫に続くとは思えない。






とかなんとか早朝にアニメ見ながら考えてたらなんつかつかれちった。
しかし眠れないという・・・


まあどうしても潔白でキラキラしてる理念に傾きがちなおじさんとしては、もう少し行動のほうに軸足を持っていくように気を配ろうという教訓を得られたのでよしとします。
あ、アニメ脳ですか、そうですか。(二回目)