Z会の国語教材に感心
昨日仕事で指導のためにZ会の国語教材を読んだんですけど、良文を選んでるなぁと思った。
中高一貫・中学コースの教材なんだけど、介護に対する日本と確か、デンマークの違いについて。
デンマークでは「寝たきり老人」という概念が存在しないという。
日本人の著者とデンマーク人とのやりとりが多くのことを示唆している。
デンマークでは、例えベッドから体を起こせないような人であっても毎日服を着替えて、違う部屋に食事に行き、そして、ベッドごと移動して日光浴するんだそうだ。
日本ではどうか。
私の見て体験してきた特養だけなのかもしれないが、そういったことは一切ない。
服は数日に一度着替えるのみ。
食事は移動出来ないならベッドで摂る。
日光浴どころか、散歩さえ補助してもらえない。
これだけでも十分考える材料になるだろう。
また、「寝たきり」について。
これは介護する側からの一般的な定義であるとデンマーク人はいう。
デンマークでは「起きあがれないこと」ではなく、「そのひとが出来ること」に視点を向けるために、「寝たきり」という概念は存在し得ないのだ。
最後に、この日本とデンマークとの介護に対するこの違いを述べて、文は終えられていた。
もちろん教材であるから、途中さまざまな設問が挟まれていて、それもまぁ、良問なのだとは思うのだけれど、それ以上にこの文を題材に持ってくることに価値を感じた。