攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 第08話 「恵まれし者たち MISSING HEARTS」

前の長期休暇のときに攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXの2nd GiGを一気観したので、今回はファーストを行きます。
実は大分前に途中まで借りてみていたので、今回は8話から。



義体化が可能になったとき、自分はわりと抵抗無く義体化してしまいそうな気がする。
消化器と循環器を。
痛いし、つらい。
運動するにしても、けっこうボトルネックになるもんです。
長距離は辛うじていけるけど、短距離とか、そういうのぜんぜんだめ。
だから少佐が向かい合うビルの壁面を、交互に蹴って屋上まで上がっていくのとか見てると、俺もやりたいってうずうずします。
筋肉あたりもいじらないとだめくさいけど。
・・・そこまでいじるとなると、ドーピングと同じにおいがしていやなんよね。



作中でトグサが、少佐の義体化を、不遇の事故などによるものかそれとも単純な自分の欲望からか、考えるシーンがあったからそう思うのかも知らんけど。
今話題のiPS細胞は、「それ」がなくても生活に支障をきたさない人はiPS由来の臓器を使わないだろうという点で義体化とは異なるけれど、iPS以降の倫理観を構築していくひとつのツールになりうる気がする。




新聞を見ているとわりと近々のことしか見ていなくて、しかも現在の倫理観から現在の一歩先の倫理観を生み出していこうという流れを感じる。
それって、許す、許す、よってそれも許すっていう、数学でやっちゃうあの状態に陥る危険は無いのかな。
あらかじめ先の倫理観を構築した上で、今の一歩未来の倫理観を逆算してもいいんじゃないの。
必ずしもそれが正しいとは限らないけれど、二つの方法から得られる倫理観を各ステップで比較することは、欲望の暴走に対する抑止力になると思う。




3Kだったか、どこだったか忘れたけれど、コラムで食欲の暴走について触れてあった。
近代化されればされるほど、生命を奪うことと食べることの距離が開いていった。
食に限らず欲望を満たす方法は、時が進むにつれてブラックボックス化され、今もその流れは止まらない。
欲望を満たすことに必ず付随する、道義上の罪悪感は、ブラックボックスがルーターのように見事に遮断してくれる。
そうなると、もう後はただ、流れていくだけ。



実際として個人である自分がどう行動するかというと、即答できないのがもどかしいけれど、このままの社会構造ではまずいのではとは感じる。
だといって革命とかそういう方向には間違っても進みませんが。
ただ、意識の改革は必要なんだろうね。
今の意識じゃ、人類の先には破滅しか見えない。


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4 七話
4 大筋ではないが、
3 攻殻っぽい所とそうでない所
4 デフォルメ?
5 マルセロ量産